2013年10月6日日曜日

11月30日 lmap勉強会「安藤昌也さんのUX論 利他的な『私』」

来月30日に20回目のローカリゼーションマップ勉強会を行います。前回のサービスデザインをテーマとした勉強会でユーザーエクスペリエンス(UX)がキーワードになっていたので、電子デバイスのユーザビリティ→インタラクティブ→UX→サービスデザインという流れから、今回は議論の発展系として、このUXを真正面から捉えようと思います。<詳細は以下>



http://milano.metrocs.jp/archives/5957

参加希望者は、anzai.hiroyuki(アットマーク)gmail.com かt2taro(アットーマーク)tn-design.com までお知らせください。議論に積極的に参加していただける方、lmap の今後の活動に貢献していただける方、大歓迎です。内容に一部変更になる可能性がありますが、その際は、ご了承ください。場所はいつもと同じく、六本木アクシスビル内のJIDA事務局(http://www.jida.or.jp/outline/)です。

11月30日(土)16:00-18:00 「安藤昌也さんのUX論 利他的な『私』」

「俺がこう思うんだから、その感覚を重んじるべき」というニュアンスがユーザーエクスペリエンス(UX)の世界で強いような気がします。「ユーザー 中心」は民主的なイメージがありながら、実はエゴイスティックな態度そのものではないか?と疑心暗鬼な目線が向けられがちです。特にスマホなど個人所有の デバイスが増えて「発言権」をもてばもつほど、その傾向は強化されます。「君が幸せじゃなかったらダメなんだよ」と語りながら、「君よりぼくの幸せのほう がもっと大事なんだ」とでも言いたげな・・・。

しかし、UXの本来の議論はそんなささくれだった角がたったものでなく、他人への思いやりで成り立っているのでしょう。そして、そこにある他人と は、君だけじゃなくて、まだ見ぬ彼女や彼を含んでいる。経験や感動のシェアというのは、人へのゴツゴツした押しつけではなく、水が自ずと流れて広がるよう な願いが隠されているはずです。

実は、このテーマはローカリゼーションと密接にリンクします。狙った市場への「友好的侵入」を図るにあたり、市場のユーザーを「さあ、来い!いじめ てやろうじゃないか」と意地悪な存在とみるのは損でしょう。敵対的な態度を想定すると無駄な作戦に時間を費やしてしまいます。売り込み側にとっても説得的 というポイントをよりソフトにするという視点だけでなく、お互いがもっと仲良くなれば上手くやれるのではないか?というアプローチが求められます。

今回はUXの第一人者である千葉工大の安藤昌也さんが、自らのUX論を敬称つきで語るタイトルにしてみました。安藤さんの現在のUX論に辿りつくま でのプロセス、これからの考えや実行していくアイデアなどを伺いながら、lmapのこれまでとこれからを重ね合わせ、新しい社会の組み立て方とビジネスの 仕方について議論します。
 
参加定員数:20名
参加費:1500円(18:00以降の懇親会参加費を含む)

講師:安藤昌也(あんどう まさや)さんの略歴
 
1997年 早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。NTTデータ通信株式会社(現株式会社NTTデータ)を経て、1998年 アライド・ブレインズ株式会社の設立に参加。取締役に就任。ユーザビリティ・アクセシビリティを中心にコンサルティング業務に従事。2006年 早稲田大学 非常勤講師、2007年 国立情報学研究所 特任研究員を兼務。2008年より公立大学法人首都大学東京 産業技術大学院大学 産業技術研究科 助教、2011年より千葉工業大学工学部デザイン科学科准教授。
ユーザエクスペリエンス、人間中心設計、エスノグラフィックデザインアプローチなどの研究、教育に従事。
2008年 ヒューマンインタフェース学会論文賞受賞。
2009年 総合研究大学院大学 文化科学研究科 メディア社会文化専攻修了。博士(学術)。
人間中心設計およびアクセシビリティの国際規格に関するISO/TC159(人間工学) 国内対策員会委員、Webや対話ソフトウェアのアクセシビリティに関するJIS原案作成委員会等で委員を務め、人間工学関連規格の作成・普及を推進してい る。また、NPO法人 人間中心設計推進機構(HCD-net)理事であり、同機構認定 人間中心設計専門家。他に専門社会調査士の資格を有する。
ヒューマンインタフェース学会、日本デザイン学会、日本人間工学会、Usability Professionals’ Association、日本消費者行動研究学会、日本マーケティング・サイエンス学会、日本応用心理学会の各会員。

尚、フェイスブックのページ(下記)でもローカリゼーションマップの最新情報を提供していきますので、このページを「いいね!」に入れておいてください現在(10月6日)、2444人の方にフォローいただいています。

http://www.facebook.com/localizationma

2013年8月11日日曜日

9月21日 lmap 勉強会「文化コンテクストを読むサービスデザイン」

ローカリゼーションマップの勉強会のお知らせをここにアップしておりませんでしたが、今回、長谷川敦士さんに講師をお願いし、サービスデザインとローカリゼーションをテーマに議論するので、ご案内します。以下、私のブログで告知した内容のコピペです。

http://milano.metrocs.jp/archives/5933
参加希望者は、anzai.hiroyuki(アットマーク)gmail.com かt2taro(アットーマーク)tn-design.com までお知らせください。議論に積極的に参加していただける方、lmap の今後の活動に貢献していただける方、大歓迎です。内容に一部変更になる可能性がありますが、その際は、ご了承ください。場所はいつもと同じく、六本木アクシスビル内のJIDA事務局(http://www.jida.or.jp/outline/)です。
9月21日(土)16:00-18:00 「文化コンテクストを読むサービスデザイン」
最近、「1週間で3台のテレビを試した結果、サムスンが最高だった話」とのブログを読みました。米国在住の日本の方が何度も返品を重ね、結果、サムスンのテレビを買ったというのです。そこにこういう一文があります。
そうそう、アメリカに来て返品文化にすっかり慣れてしまってる最近です。なんて言って返品したらいいんだろう?なんて最初はドキドキしてましたが、今じゃ素直に小さすぎだったよと悪びれずに言えるようになってます。いいんだろうか、悪いんだろうか。でもアメリカでの生活には必須のメンタリティです。
米国では返品が当然の行為として定着しているからこそ、1週間で2回も返品して3台目で気にいる買い物ができたというわけです。このブログに対し、サービスデザインの普及に努める長谷川敦士さんは、フェイスブックのご自分のタイムラインで下記コメントをしています。
従来UX(=商品品質)業界の人は、「UXは購入前に体験してもらうことができないので、どうしてもスペックやイメージ重視のプロモーションに頼らざるを得ない」ということを口にしていたが、この「試してみて、体験がいやだったら返品」ということがもっと普及すれば、商品戦略もよりUX重視になるのだろうか。日本でも(アマゾンの靴やファッションのサイト)Javariとか、そういう文化は輸入されつつあるが、まわりの反応を見ても、まだ「返品は販売者に失礼」という感覚は強いように思う。
文化コンテクストの違いがサービスにおける質の差を生んでいると言ってよいでしょう。あるいはサービスの考え方の違いが、新たな消費文化を作っていると表現できるかもしれません。
そこで、今回は「どういう人のどういう価値観に、自分たちの提供できるものを当てはめられるのか、UXを前提に考えていくのがサービスデザインです」と語る長谷川さんに、サービスデザインとは何か?をお話しいただいたうえで、サービスデザインとローカリゼーションについて皆さんと議論をします。
参加にあたっては、長谷川さんのインタビュー記事を事前に読んでおいてください。
参加定員数:20名
参加費:1500円(18:00以降の懇親会参加費を含む)

講師:長谷川敦士(はせがわ あつし)さんの略歴
1973年 山形県生まれ。東北大学理学部物理学第二科卒業。 東北大学大学院理学研究科物理学専攻博士前期課程修了(理学修士:素粒子物理学)。東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程修了(学術博士:認知科学)。ネットイヤーグループ株式会社を経て、2002年株式会社コンセントを設立、代表取締役に就任。著書に『IA100 ユーザーエクスペリエンスデザインのための情報アーキテクチャ設計(BNN新社)』、監訳書として『デザイニング・ウェブナビゲーション(オライリージャパン)』などがある。武蔵野美術大学、多摩美術大学、産業技術大学院大学非常勤講師。NPO法人人間中心設計推進機構(HCD-Net)理事。情報アーキテクチャアソシエーションジャパン(IAAJ)主宰。株式会社AZホールディングス取締役。
個人のブログはこちら→ http://www.underconcept.com/blog/
尚、フェイスブックのページ(下記)でもローカリゼーションマップの最新情報を提供していきますので、このページを「いいね!」に入れておいてください現在(8月10日)、2405人の方にフォローいただいています。

2013年5月26日日曜日

第11回UXD initiative 研究会「体験、ビジネスとデザイン」

「体験とビジネスを考慮したデザイン」とはどのようなアプローチなのだろうか?

企業の経営戦略やデザイン戦略を検討する上で、体験とビジネスが重要になってきています。ユーザーエクスペリエンスデザインをビジネスや戦略という視点から、ディスカッションをしたいと思います。

この分野で、多様な経験と実績のある宇田川直哉 氏に話題提供していただき、参加者とディスカッションをしたいと思います。宇田川さんは現在、アメリカのポートランドに本部を持つ株式会社ziba tokyoにて、体験という視点より、リサーチ、プランニング、デザイン提案などを担当しているディレクターです。
今皆様のご参加をお待ちしております。

■第11回UXD initiative 研究会「体験、ビジネスとデザイン」
・日時:06月11日(火)18:20-20:00(終了後に希望者で懇親会)
・場所:千葉工業大学・津田沼キャンパス(JR津田沼駅より徒歩3分)
・主催:UXD initiative、千葉工業大学デザイン科学科山崎研究室
・定員:20名(先着順)
・参加申込:http://kokucheese.com/event/index/93386/
・話題提供:
  宇田川 直哉 (Ziba Tokyo、ディレクター )
・コーディネーター
  山崎和彦(千葉工業大学・教授)
・ゲスト
  長谷川敦士 (コンセント・代表)
  安藤昌也(千葉工業大学・准教授)

■宇田川 直哉氏 (Ziba Tokyo、ディレクター )プロフィール
東洋美術学校プロダクトデザイン科(当時/4年制)を卒業後、日本IBM株式会社にフルタイムコントラクトとして従事、マルチメディアデザイングループを経て、アドバンスデザインチームにて感性メールの開発などに参画。のちに株式会社アクシスに入社。プロダクトデザイングループにてGUIや電子機器の製品開発に携わる。現在はアメリカのポートランドに本部を持つ株式会社ziba tokyoにてクリエイティブディレクターとしてデザインプランニング/インタラクションデザイン/コンセプトディベロップメント/ワークショッププランニングなどを担当、また、スマートフォン開発やアプリ、サービスのUX/UI開発に従事。
受賞歴:Gマーク/IF/Canon Digital Creator Award マクロメディア賞など

2013年4月4日木曜日

第10回 UXD initiativeを開催しました。

2013年4月4日、千葉工業大学においてUXD initiativeを開催しました。
星野リゾートが展開する「星のや 軽井沢」などの空間デザインを手がけられた建築家で千葉工業大学非常勤講師の佐々木達郎氏に「リゾートの空間」と題してご講演いただきました。

外部からも20名の参加者の方にご参加いただき、盛況でした。

質疑応答の時のメモ

印象的だったのは、星野リゾートと建築事務所、そしてランドスケープデザインの3社がフラットな関係でプロジェクトにあたっている点です。また、その関係が1つのプロジェクトで終わるのではなく、長期的な関わりの中で相互の理解が深まることが、よりよい結果を生み出しているという点です。

サービスデザインという観点では、やはりコンセプトを作ると実際のオペレーションの観点からデザインしていくことの2点が重要だと思うのですが、その点は言語化できるものではなく、先にも述べたような関係性のなかで、あるいは星野社長のビジョンを理解するプロジェクトの中で生み出されているのだということでした。

オペレーションについては、ある程度レイアウトが決まった段階で、スタッフの方々と膝を突き合わせながら設計していくとのこと。さらに言えば、実際の運用での工夫をホテルスタッフ自身が考えだし、改善していくということでした。

改めてサービスデザインのあり方を考えるのに、非常によい刺激になりました。

2013年3月25日月曜日

第10回 UXD initiative研究会「サービスデザインと空間のデザイン」

UXD initiativeでは、千葉工業大学工学部デザイン科学科の山崎和彦研究室と安藤昌也研究室との併催で、サービスデザインに関する勉強会を開催いたします。

 

今回のゲストは、星野リゾートが展開する「星のや 軽井沢」などの空間デザインを手がけられた建築家で千葉工業大学非常勤講師の佐々木達郎氏に「リゾートの空間」と題してご講演いただきます。



本勉強会では、一部ご関心のある一般の方のご参加いただけるようにいたしました。限りはございますが、ぜひご参加ください。なお勉強会ですのでサービスデザインについて積極的な議論ができる方を期待しております。

日時: 2013年4月3日  18:30〜 (18:00 開場)
会場: 千葉工業大学 津田沼キャンパス 7号館 1階 フレキシブルワークスペース
    千葉県習志野市津田沼2-17-1 
    JR総武線、総武快速線 津田沼駅 徒歩3分
申込み:定員 20名(予定) こくちーずよりお申し込みください
     申し込み


講師ご紹介:

佐々木 達郎 氏  
建築家

■略歴
1979  北海道 生まれ
2002  千葉工業大学工学部工業デザイン学科 卒業
2004  千葉工業大学大学院修士課程 修了
2013  東 環境・建築研究所 設計主任
一級建築士 千葉工業大学非常勤講師 

■主な担当作品
星のや軽井沢 (JIA環境建築賞 優秀賞,ARCASIA Awards Gold Medal受賞 , AIJ作品選集2007)
ホテルブレストンコート 石の教会四阿
伊東温泉アンジン (Good Design賞)
星野リゾート花乃井 他

■受賞歴
WORLD SPACE CREATORS AWARDS 2009インテリアデザイン賞
椅子のある風景 北の創作椅子展2009最優秀賞